高崎観光で小栗忠順(小栗上野介)をたどるなら、行き先は高崎市倉渕町権田です。
高崎駅から見て北西、榛名山の向こう側にあたる山あいの土地で、高崎の市街地からはかなり離れています。
高崎市が「小栗上野介の関連史跡」として案内しているのは、次の5か所です。
| 史跡・施設 | 住所 | 料金 |
|---|---|---|
| 東善寺 | 群馬県高崎市倉渕町権田169 | 大人200円/高校生100円/中学生以下無料(墓参だけなら無料) |
| 顕彰慰霊碑 | 高崎市倉渕町権田 | 無料 |
| 観音山小栗邸跡 | 高崎市倉渕町権田3584 | 無料 |
| 姉妹観音 | 高崎市倉渕町岩氷19-1付近 | 無料 |
| 小栗又一源忠道の墓 | 高崎市下斎田町335 | 無料 |
うち4か所は倉渕町、1か所(小栗又一源忠道の墓)だけが高崎市街地の南にあります。
東善寺|まずここへ行く
群馬県高崎市倉渕町権田169。小栗上野介の菩提寺で、境内に父子と家臣らの供養墓、裏山に本墓があります。
遺品や資料を集めた小栗公遺品館も併設されています。
拝観は8:00〜17:00(受付は16:30まで)、料金は大人200円/高校生100円/中学生以下無料(墓参だけなら無料)です。
駐車場は4か所あり、いずれも無料です。
隣接地では、展示約400点を予定する小栗上野介記念館の建設が進んでいます。
顕彰慰霊碑|斬られた河原
東善寺から烏川へ下った水沼の河原に建つ碑です。
碑文には「偉人小栗上野介罪なくして此所に斬らる」と刻まれています。
所在地の表記は資料によって割れています。
高崎市公式は所在地を「高崎市倉渕町権田」としていますが、同じページの説明文では碑が建つ場所を「倉渕町水沼の河原」と書いています。
斬首の場所そのものは、倉渕町水沼として記録されています。
観音山小栗邸跡|建てかけの屋敷
高崎市倉渕町権田3584。江戸から権田村に移った小栗が、東善寺を仮住まいにしながら屋敷を建てようとしていた場所です。
この普請が、そのまま追討の口実になりました。
東山道総督府から「陣屋を厳重に構えている」とみなされたためで、屋敷は完成しませんでした。
いまも建てかけた屋敷の礎石が残る。開いた用水路はいまも田畑の水源です。
※イラストと会話は、このサイトの案内役として人物の姿を借りたものです。実際の発言ではありません。
小栗鉞子
住む家を建てておられただけなのに、それが口実になったのですか。
小栗忠順
陣屋を厳重に構えている、と総督府に見られた。田畑と用水を開いて、住む家を建てていただけだ。屋敷は建たずじまいで、いまは礎石だけが残っている。用水のほうは、いまも田を潤しているそうだ。
姉妹観音|家臣の家族の話
高崎市倉渕町岩氷19-1付近、相間川のほとりに建つ観音像です。
小栗の家臣・塚本真彦の家族が、新政府軍から逃れる途中で山中に迷ったときのことを供養しています。
男児と幼い姉妹を連れていた夫人が、幼女2人を川に沈め、跡取りの男児だけを連れて松井田の民家にたどり着いた——と高崎市は説明しています。
小栗個人の史跡ではありませんが、この土地で何が起きたのかを示す場所です。
小栗又一源忠道の墓|市街地の南に離れてある
高崎市下斎田町335。倉渕からは離れた、高崎市街地の南にあります。
又一(忠道)は、大目付や勘定奉行を務めた駒井朝温の次男で、小栗家に養子として迎えられました。
小栗の命で申し開きの使者として高崎へ向かいましたが聞き入れられず、捕縛されます。
小栗が斬られた翌日の閏4月7日、高崎城下で家臣3名とともに斬首されました。享年21です。
下斎田は安永9年(1780年)から幕末までの88年間、小栗家の知行地でした。
村人が遺骸を貰い受け、阿弥陀堂の地に葬って「小栗様」として供養してきた、というのが墓の由来です。
小栗鉞子
又一さまのお墓だけ、倉渕から離れているのですね。
小栗忠順
下斎田は安永九年から幕末まで八十八年、小栗家の知行地だった。わしの翌日に高崎の城下で斬られた又一の遺骸を、村の者が貰い受けて阿弥陀堂の地へ葬り、小栗様と呼んで供養してくれた。だからそこにある。
回る順番と移動
倉渕の4か所は、東善寺を起点にすると収まりがよくなります。
| 順 | 行き先 | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 東善寺(墓・遺品館) | 拝観と見学で30分〜 |
| 2 | 顕彰慰霊碑(水沼の河原) | 寺から下る |
| 3 | 観音山小栗邸跡 | 権田地内 |
| 4 | 姉妹観音(岩氷) | 相間川沿い |
車がないと4か所をまとめて回るのは難しい土地です。
バスで行く場合は、東善寺と顕彰慰霊碑までを現実的な範囲と考えたほうが安全です。
高崎駅からのバス
JR高崎駅から権田行きの直通バスはありません。
- JR高崎駅西口、駅前3番のりばから群馬バス「室田行き」に乗る
- 室田営業所で乗り換える
- 群馬バスなら「権田・寺前」、高崎市営ぐるりんバス倉渕行きなら「権田郵便局前(東善寺前)」で降りる
ぐるりんバスは片道300円と安いのですが、本数が少なく時間もかかります。
土曜・日曜は、高崎駅から権田行きが午前中にありません。
タクシーなら高崎駅から約50分です。
車で行く
- 道の駅「八ッ場」から国道406号経由で約20分
- 北軽井沢から二度上峠を越えて約30分
周辺にコンビニも飲食店もありません。飲み物と食べ物は先に買っておいてください。
群馬観光として足を延ばすなら
群馬観光と組み合わせるなら、富岡製糸場(群馬県富岡市)が小栗の話とつながります。
横須賀製鉄所の設計図・大工・経営手法を受け継いで建てられた——設計図も、建てた大工も、経営の型も横須賀から来ています。
小栗が建てたわけではありませんが、小栗の仕事の続きにあたる場所です。
見学料は大人1000円/高校・大学生250円/小中学生150円、9:00〜17:00(最終入場は16:30)です。
なお、高崎市のふるさと納税には「小栗上野介の功績を顕彰し後世に伝える取り組みへの支援」という使い道が用意されています。返礼品ではなく、使い道で応援する形です。
よくある質問
高崎駅から東善寺まで何分かかりますか
タクシーで約50分です。バスは室田での乗り換えが必要で、時刻によって所要時間が変わります。
史跡めぐりに何時間みておけばいいですか
車で倉渕の4か所を回るなら半日、公共交通なら東善寺だけで1日仕事と考えてください。
入場料はかかりますか
料金がかかるのは東善寺の遺品館・本堂の見学だけです(大人200円/高校生100円/中学生以下無料(墓参だけなら無料))。
屋外の史跡はいずれも無料です。
高崎市街地に小栗ゆかりの場所はありますか
小栗又一源忠道の墓(高崎市下斎田町335)があります。小栗自身の史跡は、市街地ではなく倉渕町に集まっています。
史跡の所在地と説明は高崎市公式ホームページ「小栗上野介の関連史跡」、拝観の条件とアクセスは東善寺公式サイトによります(2026年8月25日確認)。
バスの時刻と料金は変わります。出かける前にバス会社の公式で確認してください。